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「ベランダの外はどうなってる！？」
田島のでかい声がロビーに響いた。
（そんなにすごまなくてもいいだろう）
仁科は田島の無駄な熱気に苦笑しながらうまく体を退くと、当たり前のように答えた。
「ベランダの外は屋外です」
「馬鹿！違う！」
馬鹿？
失礼な。
仁科の額に若干青筋が立つ。
しかし田島はそんな様子に全く気づかない様子でなおも仁科を問い詰める。
「ベランダだよ！ほら、柵とか壁とかあるだろう！あったのか！？」
もうちょっと頭の良い尋ね方はないのか、と思いながらも、あんまり意地悪をすると話がこんがらがってしまうので、仁科は素直に答えることにする。
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