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(やっぱり、そうだよなぁ)
「だよねー。俺もね、やるつもりは無かったんだけど…実はさぁ――」
………
はぁ、と溜め息をつきながら。
将太は、先程の5限にあった出来事を晴美に話し始めた。
もちろん、『晴美ちゃんをキュンとさせたい作戦』については内緒だ。
「……ってワケで、体育祭委員になっちゃったんだー」
将太が話し終わった時、晴美は作業をしている手を止めて将太の方を見ていた。
「…あなたって、本当に抜けてるのね」
「!」
どこか呆れたように。
晴美は…ふ、と口元を綻ばせた。
ほんの一瞬の事だったかも知れない。
でも、将太にとってはそれが初めて見た彼女の笑顔だった。
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