1472人が本棚に入れています
本棚に追加
「……晴美ちゃんに会えないもん……」
「将太……」
今でさえ、晴美ちゃんとは図書室以外で会ったことがない。
夏休みになったら、全く接点がなくなってしまう。
いつもは楽しみな夏休みも、その事を考えただけで憂鬱になる。
将太の言葉を聞いて、あれ?と首を傾げたのは卓だった。
はるみちゃん…?
「将太、あのさ…」
「んー?」
「お前が前から言ってる図書室の子って…はるみ、って名前なの?」
「うん。そうだよ……………あ、卓に言ってなかったよな! ごめん!」
「まぁ…いや、それはいいんだけど…」
「ふーん?」
何だか煮え切らない卓の回答に将太も首を捻る。
最初のコメントを投稿しよう!