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たーっと晴美に駆け寄った卓は、親しげに会話を続ける。
その様子を将太は遠巻きに見ていた。
(晴美ちゃんと、知り合い…?)
…それに、『ハルちゃん』って呼んでた。
俺と話してる時よりも、晴美ちゃん楽しそうだ。
胸が、痛い。
キリキリと締め上げられるかのようだ。
将太がぼんやりと眺めている間も、2人は楽しそうに会話を続けている。
(何だよ……)
卓と話す晴美の表情に将太はくぎ付けになる。
(……普通に、笑ってるじゃん)
ちょっと微笑まれただけで、舞い上がっていた自分が馬鹿みたいだ。
なんだかいたたまれなくなって、将太は2人が気付かない内にその場を立ち去った。
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