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藍華の冷たい視線を避けるかのように、愛梨は三人に向き直った。
「と、ところでさ、次は誰のところに行く?」
「そうね、距離的には私が好きな場所が一番近いと思うけれど・・・藍華先輩、いま私達はそれぞれの『隠れ名所』をアクアに案内しているのですが、よろしければご一緒しませんか?」
「へぇ、なかなか楽しそうじゃない。でも悪いわね、私にはまだ姫屋本店での仕事がのこってるから。あんたたちを見つけられただけで十分だし」
愛梨がぼそっと、
「だったらそのまま本店にいればいいのに」
「・・・何か言った? 愛梨」
「なんでもないっす!」
だったらよろしい、そう言ったあと、藍華は四人全員を見回し、
「じゃあ、私はこれで。あんたたち、六時までにはARIAカンパニーに戻るのよ」
「「はーい」」
四人の返事を聞くと、藍華は来た道をゆるやかに戻っていくのだった。
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