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「店長さん、あの人は・・・」
「ああ、すまない。説明不足だったね。アイさんが当店に来られる少し前、先ほどあの女性がやって来られたのですよ」
---もしARIAカンパニーの方がいらっしゃったら、私に教えて下さい---
「そうだったんですか」
(親切な人だなぁ)
「よろしければ、今からお伝えにいきましょうか?」
「だ、大丈夫です!私が直接行きます」
(時間に遅れているのに、これ以上迷惑はかけちゃいけない!)
気を引き締め、アイは初めての後輩に会いに行った。
(・・・よし!)
第一印象は大切なので、あまり緊張しないように、
「あのう・・・」
「はい?」
後ろから声をかけると、彼女は振り向いた。
(き、綺麗な赤髪・・・)
どうやら、最初の挨拶は失敗に終わったようだ。
アイがしばらく彼女に見とれていると、
「もしかして、ARIAカンパニーの方ですか?」
「は、はい!そうです。ARIAカンパニーの空海(そらみ)アイと言います!」
(これじゃあまるで私が新入社員みたい・・・)
「やっぱり!」
「え?」
「お待ちしてました! あ、いえっ! 待ってたといっても、決して長時間待っていたわけではなくてですね!」
「あの、ええと」
「あっ、申し遅れました! 私はアクア・マリナといいます!出身は、生まれはネオ・ヴェネツィアで途中から地球(マンホーム)で暮らしてまして!」
「と、とりあえず! 少し落ち着きましょう」
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