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まったく……なんで唯ちゃんがこんな風に育ったんだか。
「あのね、唯ちゃん。
言っとくけど……あんまり自分の事を救世主だの神の降臨だのって大声で言わないでね?
僕、高校の時みたいな苦労はもう嫌だから」
「ふふーっ!!ぐっふっ!!」
口から手を離してみた。
「――何を言うのかっ!?まだ自覚できないとでもっ!?
汝は天上界にて余から余の助けをするために地上へ遣わされ――」
パシっ!
「ぐぅっふーっ!!がふあーっ!!もごーっ!?」
仕方ないから僕は手で唯ちゃんの口を押さえたまま、言い聞かせる。
「大体さ……たぶん、唯ちゃん宙に浮けるからって勘違いしちゃったのかもしんないけど……。
今時宙に浮けるくらいじゃ神様なんて呼んでもらえないんだからね?」
「――ふふがっ!?」
マジか!という顔をする唯ちゃん。
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