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「当ったり前じゃないか。
口から火を吐くお坊さんもいるし、手からエネルギー弾を打つ金髪ボーヤだっているんだからさ」
「ふぐぅ……」
ゲームの中にね。
でも、なんだか分かってくれたのか、少し大人しくなってくれたみたいなので僕は手を離した。
「……そうだったのか……口から火を……」
やたら真面目に考え出す唯ちゃん。
「分かった!余は頑張ってみるぞ!?
頑張って火を吐けるようになって――イエスがちゃんとメアドを教えてくれるようになってみせるっ!!」
「うん、良かった。
じゃあ頑張ってね」
彼女の事だから、そのうち本当に吐くかもしれないけれど、その頃にはもうメアドどころの騒ぎではなくなっているかもしれない。
ふと、横から誰かの声がした。
「お姉ちゃん、人はね、口から火なんて吐けないんだよー?」
どうやら公園に遊びに来た女の子らしい。
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