黒と白

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――… 「最近、視界がね『ぼや~』として見えなくなってる気がする」 そう言った母の言葉を 「気のせい」と軽い言葉で 受け流したのは、中2の初夏。 右手半分が麻痺。 そんなになっても家事洗濯、 普通に主婦をしていた。 普通に見えただけの意地 だったのだ、多分。 「頑張ってた」のは、先にある自分の体のゆく末を視ていた、 からなのだ、きっと。 きっと、だ。今となっては。 .
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