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あるところに、とてつもなく仲の悪い夫婦がいた。
結婚して三か月経つと、毎日が怒鳴り合いだった。
何故この2人に離婚話が切り出され無かったかと言うと、子供が出来てしまったからだ。
ある日夫は、ついに耐えきれなくなり妻を殺してしまった。
遺体はきれいに処理し、血痕も1ミリ平方ほども残さなかった。
近所の人には、｢妻は実家に帰って、しばらく帰って来ない｣と説明した。
それからしばらく経った。
夫は、殺人がバレていない事に喜んでいたが、ひとつだけ心掛かりがあった。
子供が、母親がいない事に不審を抱(ｲﾀﾞ)かないのだ。
ある日、ついに夫は子供に聞いた。
｢なあ、ママいなくて寂しくないのか？｣
｢え？ママずっといるよ？｣
｢え？どこに？｣
｢パパの背中にずっと抱き付いてるじゃない。｣
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