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船乗りの父とパティシエの母を持つ。
父とは職業柄1年2年は船に乗る為、1年に2回ほどしか会う事はない。
母はそんな事もあまり気にした様子もなく毎日仕事に励む、母と接する時間が多かった為か自然とケーキやお菓子などを作る事が上手くなっていた。
味覚に関しては母以上に鋭いとか、本人はそうは思っておらず。
2年ぶりに仕事を終わらせ戻ってきた父だが、新たな仕事を請け負いの帰還。
今度は母も一緒に連れてゆくと言い母を非常に喜ばせた。
嬉しそうな母の様子に良かったと見ているが…和んでいる場合ではなく、そうなると俺は?
俺は放置なのかと二人に問えば、
「寮のある学校へ転校すれば良い」
簡単に返されてしまう。
その後の母の手際の良さと言ったら凄くて、寮のある学校のパンフレットを片っ端から取り寄せ、何処が良い、決めてねとテーブルの上へと並べた。
取り敢えずパンフレットへ複雑な心境のまま目を通す。
その中の1つに寮と学校指定のワンルームを完備する学校を見つけ此処が良いと言えば即、手続きに取り掛かる母。
もう、好きにしてくれと。
1年と1ヶ月通った高校から夏休みが始まると同時に去り、夏休みが終わり新学期から新たな学校へ転校。学校指定のワンルームも確保出来、新たな学生生活のスタート。
転校が完了すると同時に父は母を連れ仕事へ、金持ちの道楽の世界一周の船の旅へと…。
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