1.出会い

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「ようやく信じる気にな むにっ 「どこに電池入ってるんだい?」 「俺はおもちゃじゃねぇ!」 夢じゃないならおもちゃ?という結論に行き着いた俺はふいに彼を掴み、目的の物を探し始めた。 しかし、どこにも電池を入れる場所はなく、手の中に収まる金色がじたばたと暴れだした。 圧倒的な差があるのに抵抗を緩めないところをみると、何か策でも 「離せ、ばかぁ!」 いや、負けず嫌いなだけかな それにしても、手から伝わる温もりは俺と同じものだし、肌なんて赤ちゃんみたいに柔らかくて、とても幻覚とは思えない というか、彼によく似て―― 「って、ほんと誰なんだ…?」 「だから、アーサーだって言ってんだろ」 記憶の中の『彼』が思い出せず、そのもどかしさを声に出すと彼は頬を膨らませながら、名を告げた。 そういや、起きた時も名乗ってたなと思いつつ、彼を見やると眉間に皺を寄せながら俺を睨んでいた。 「ぷっ」 「何で笑うんだよ!」 その行為に全く迫力を感じられず、思わず吹き出すと彼は更に頬を膨らませ、ぽこぽこ怒った。
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