1) 殺意の刻印

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不幸中の幸い オレの顔面目掛けて振り降ろされたメスは目標が動いたせいで外れた (『何してやがる! 殺らなきゃオレらが死ぬんだぞ!!』) (そんなこと言われたって!) 大倉は構え直し、もう一度メスを振り降ろす (オレにはできないよぉ!!) オレはそう自分の殺意に言いながら手を前に出し、無意味な防御体制をとる (『ちっ、仕方ねぇ! テメェに出来ねぇなら身体かしやがれ! オレが殺す!!』) カッ!! 激しい光と共にオレの身体は燃え上がり意識が薄れていった 「な、なんだ!?」 『大倉 お前を、殺す』 オレは近くにあったボトルを見えないように取り、もう片方の手でハサミを持った 「どんなマジック使ったか知らんが、そないなもんで驚かせたって無駄だぞ! オレは死なない 死ねない 生きる 生きるんだよ オレは生きるんだぁ!!!!」 大倉が突っ込んでくる オレは大倉の目の前にボトルを投げ少し離れる 「ふがぁぁ!!」 殺意が剥き出しになった大倉はそのボトルをメスで思い切り突き刺す ボトルには穴が開き中に入っていた強酸性の液体が大倉の手から肩までを飲み込む 「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」 大倉はその場にのたうちまわりそのうち痙攣を始める オレは大倉の脇に座るとハサミで何回も何回も刃を突き立てた 黒澤 奈月(クロサワ ナツキ) 00”12 NEXT0KILLimage=329422071.jpg
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