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暫くした後、俺は休んでいる松山の元へ行った。
木陰で気持ち良さそうに寝てやがる・・・・
足でコンと松山の爪先を叩く。
片目をスッと開ける松山。
松山「終わったか。」
東雲「ああ。」
松山「・・・・ふん。ここにいる生き物を全部殺したか。」
東雲「ああ。人間だけ殺すって術じゃ無かったからな。」
松山「上出来だ。」
立ち上がる松山。
松山「行くぜ。」
東雲「よろしく頼む。」
松山の手を握り、スッと目を閉じる。
「いい表情(かお)になったね。」
女の声が真正面から聞こえてくる。
俺は目を開ける。
東雲「・・・・アンタのおかげ・・・としておこうか。」
俺の眼前には、リリスが微笑みながら、じっと俺を見ていた。
東雲「・・・・聞きたい事がある。」
リリス「なんなりと。」
リリスは深くパイプ椅子に身体を沈める。
東雲「北嶋を『あのお方』と言ったな?俺はお前が言う『あのお方』を殺す為に贄を集めてきた。」
『あのお方』と言う限りは、リリスは北嶋に好意を抱いている筈だ。
ラスプーチンの心臓を握り締めた事からも、それは間違いじゃない。
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