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―――外国から鉄や銅を安価で購入する事が可能となった今では、俺の護りは必要無くなったがな・・・・
寂しそうに続ける地の王・・・
地の王に護られていた鉱山は、かなりの鉱石を掘り出していたに違いない。
もしかしたら、レアメタルなども豊富かも知れない鉱山・・・・
目先の利益に目を奪われて、聖域を捨ててしまったようだ。
神崎「恐れ多い事ですが・・・是非ともお姿を拝見致したいのですが・・・」
一か八か、無茶なお願いをしてみる。
私如きの人間にお姿を見せる事はないとは思うが・・・
―――なかなか肝が据わった女だな。俺を恐ろしくはないと見える!!
神崎「いえ、恐ろしいと思うのは自らの心が産み出した思い・・・
人に仇成す存在どころか、人を幸福に導く地の王を、どうして恐ろしく思う事があるのでしょうか?」
私は心を解放したまま答えた。
嘘偽りが無い事を視て頂く為だ。
―――面白い女だ。いいだろう。俺の所まで来れるならば、姿を見せてやろう!!
それは地の王の許しを得た訳ではなく、私には来れないと暗に言っているも同然だった。
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