弱み

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東雲「あの女!!生身で冥界に行けるのか!!」 驚愕した俺は術を解きそうになる!! あれから俺は北嶋の相棒、神崎に目を付けた。 調べた所、神崎は独立し、自分の事務所を立ち上げた。 俺は健寿教の被害者に成り変わり、いや、成り変わった訳じゃないか・・・ 健寿教から逃亡した信者の記憶を、自らの心に取り込み、神崎に依頼を出した。 逃亡した信者の念をそのまま我が身に反映させた訳だ。 つまり、本当の記憶だと言う事だ。 神崎・・・と、言うか水谷一門は、依頼を請ける時に霊視をして言っている事が真実かを探るらしい。 本当の記憶だから神崎はすんなり騙されたと言う訳だ。 ご丁寧に俺を警察署まで送ってくれもした。 神崎と接触できる時間が長くなっていた訳だ。 俺の念を神崎に憑かせる事は難しかったが、助手席に乗って話をしている最中、神崎に術をかける事に成功した。 それは視覚だけ共有すると言う術だ。 神崎が見た物を俺の脳に受信する術。 神崎程の相手ではこれが限界だった。 想像よりも巨大な霊力だったのだ。 しかし、まだ使いこなせていない余裕の無さからか、少しばかり隙を見つけ出した。 その隙にうまく潜り込んだ訳だ。
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