弱み

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―――太古の昔、この鉱山では数多く産出されていたが、今はこれだけしか無い。故に俺が冥界に持って来て護っていたのだ。 頷く私・・・・ 恐らく、あれが地上にあるヒヒイロカネの殆どを占めているのだろう。 最も、掘り出した所で既に失われた加工技術・・・ ただ有る程度にしかならないだろうが。 ―――だが、そのヒヒイロカネを盗み出そうという輩がいるのだ。 地の王から窃盗しようという不届き者がいるのか・・・・ しかし冥府に移したヒヒイロカネを持ち出す事は不可能な筈・・・・ 神崎「冥府ならば安全ですね。」 普通に安心した私だが、地の王はその牙を剥き出し、クッと顔をしかめた!! ―――生身の人間ならば不可能だがな!! 神崎「・・・・幽体になり盗みに来るのですか?」 ―――それならば容易い。此処は入り口とはいえ冥府。そのまま冥界送りにできるからな!! 白い体毛が逆立っている・・・・ その神気が怒気を孕んで大気が震えていた!!
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