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仔狐の身で鞄をくわえての移動・・・
かなりの労力だ。
変化をしたら楽に運ぶ事ができるのだが、勇との約束がそれを拒絶する。
―――なんで・・・ゼェゼェ・・・妾がこんな目に・・・ゼェゼェ・・・
途中、人間に可愛い可愛いと纏わり付かれたり、妾を連れ去らおうとする輩に沢山出会うも、それを悉く退け、妾は勇の待つ家に辿り着いた。
北嶋「おー。タマご苦労。」
この男は、妾に荷物を運ばせている間、パチンコ屋にて知り合った男の家にて酒を呑んで寛いでいた!!
妾は両腕を自分の目に何度も当てる。
北嶋「鏡を、掛けろ?」
コクコクと頷く妾。
勇は面倒そうに鏡を掛ける。
―――言われた通り・・・着替えと、女に伝言を伝えたぞ!!
北嶋「だからご苦労っつったろ。」
ゴクゴクとビールを呑みながら、労いや気遣いなどまっっっったく見せぬ勇!!
―――貴様!!この妾に使いを頼んだ分際で!!少しは労ったらどうだ!!
カッと牙を剥く妾!!
勇は面倒臭そうに、パックのいなり寿司を妾の前に出した。
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