46475人が本棚に入れています
本棚に追加
北嶋「さて、オッサン、出して貰おうか。」
部屋に招かれ、ビールを注がれ、それをあおりながら本題を切り出す勇。
丸本「あ、ああ。ちょっと待ってな。」
奥に引っ込み、ゴソゴソとやった後、それを持って戻ってきた丸本。
勇は無造作にそれをヒョイと持つ。
北嶋「胡桃大の大きさだな・・・・」
丸本「俺が持ってきたのはそれだけだよ。」
鏡越しで丸本を視る勇・・・・
北嶋「・・・・そのようだな。」
勇はそれをポケットにねじ込む。
丸本「なぁ?そりゃ何だい?長年鉱山に勤めていたが、そんな鉱石や鉱物は見た事がないんだ。」
だから持ち帰った、と言う訳だ。
金になるかも、と期待して。
北嶋「これはヒヒイロカネって言う金属だ。まぁ、オッサンには無用の長物だ。俺にも使い方は解らんがな。」
解らないじゃなく、興味を持てないから知るつもりが無い勇。
まぁ、あの金属の価値をどれほど言っても、勇の興味を引き付ける物では無い事は確かだが。
丸本「ふ~ん・・・まぁ、今日はアンタのおかげで大勝ちできた!!今日は呑もう!!」
空になったグラスにビールを注ぐ丸本。
北嶋「俺は仕事があるんだがな。」
そう言いながらも、注がれたビールを一気にあおる。
最初のコメントを投稿しよう!