いない北嶋!!

17/21
前へ
/943ページ
次へ
北嶋「ん?んんん???」 いきなり勇が渋い顔をした。 丸本「どうしたい?」 北嶋「・・・・オッサン、悪いが今日泊めてくれ。」 丸本「そりゃ勿論さ!!そら、いっぱい呑もうぜ!!」 上機嫌になる丸本。 ―――勇、どうしてだ? 妾は勇の顔を覗き込んだ。 北嶋「タマ、悪いが民宿に行って着替えを持ってきてくれ。」 ―――おい、妾を荷物運びに使うなどと・・・ 勇の表情が険しい。 妾はそれ以上言うのを止める。 ―――仕方ない、行ってくるか・・・・ 立ち上がる妾に 北嶋「千堂が憑かれたようだ。お前なら祓えるよな。」 ―――何故貴様が行かぬ? 勇の技量なら憑き物など、一瞬だろうが、妾に頼む意味が解らぬ。 北嶋「どうやら敵は俺の姿を視たいらしい、視たいなら後で直接見て貰おうと思ってな。」 そう言って鏡を外す。 北嶋「せっかく繋がったんだ。トコトン焦らして苛々させてやるぜ。」 勇が鼻で笑いながらビールをあおる。 北嶋「どうせ後で返す時にぶつかる事になるんだしな。」 勇はポケットのヒヒイロカネをパンパン叩きながら笑う。
/943ページ

最初のコメントを投稿しよう!

46475人が本棚に入れています
本棚に追加