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みんなが遊んでいるのが気になるのか、そちらを気にしながら聞いてくる。
「えっとだな……」
……そう、オレは空ちゃんが住んでいた家を発見したとボスから連絡をもらい、両親の事など、詳細を教えてもらった。
空ちゃんの両親は……自殺をしていた。
近くの海岸から身を投げて、昨日遺体が見付かったそうだ。そして家からは遺書と思われる物が発見された。
内容は空ちゃんを垂鐘に引き渡してしまったことへの後悔、それだけがまるで怒りと悲しみをたたき付けるように文字にされていた。
そして最後に決して許されることでは無いが、死をもってこれを償うと書かれていた。
親戚などとは連絡が取れず、このことを空ちゃんに伝え、遺書を渡すようにオレがボスに頼まれたんだ。
「魂太郎さん? どうしたの?」
「え? い、いやぁ~何て言うか……い、良い天気だなぁ~今日は」
…………オレは何を言ってるんだ、声裏返ったし。
「うん! 凄い良い天気! こんな日は病院のお庭を散歩するんだ~」
散歩……か、外に出てみればなんとかいけるかも……
「散歩か~。よし、オレが先生に外に出てもいいか聞いてくるよ」
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