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バケツに水を入れて雑巾をあるだけ入れて部屋に戻ってきた。
「魂太郎さーん、これなぁにぃ?」
空ちゃんが本棚の中から何やら取り出している。……そ、そんなバカな!
空ちゃんが指を差していたのは……Jr.アイドルの写真集やポスター、二次元物も混じった抱きまくらなど、オレが全盛期の頃に集めたコレクション達。
そういえばここに封印した記憶が……
「魂太郎さん? どういうことなの? これ」
「え!? い、いやぁ~アハハハハ。何て言うか……若さ故の過ち? みたいな」
そ、空ちゃん……怖い……
「カエデさ~ん、ちょっと来てくださ~い」
空ちゃんがそう呼ぶと、タオルで濡れた手をふきながらカエデさんが部屋に入ってきた。……なんかヤバイ気がする。
「どうかしましたか?」
「カエデさん、これ全部この棚から出てきたんです。どう思いますか?」
そう聞かれたカエデさんは、オレの生きた証を虫けらを見るような目でみると、
「……魂太郎さん……これはダメですわ」
そ、そんな目でオレを見ないでくれぇぇぇぇぇぇ!!
「こんな物があったら空ちゃんに悪影響です。全て捨てさせて頂きます」
「え! いやちょっとそれは……思い出とかもありますし!」
「そんな思い出は一緒に捨ててしまいなさい」
ひ、ひどい……
いくらつぎ込んだっけな……グッバイマイライフ
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