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社長の家は、独身の1人暮らし・・・という割には綺麗だった。
って言ってもまぁ洗濯ものとかは散らかってたけど。
「近藤、その辺適当に座って。
んで、適当に食いもの並べて。」
社長は寝室の方へ向かいながら言った。
「はーい。」
私はスーパーの袋の中からチーズやら、コロッケやら、おつまみをとりだした。
「あとでピザでも注文するか??」
と扉の向こうから声。
「いいですね~~~。」
とか言いながら、私は忘れていた相方にメールをしていた。
『会社の人と飲みに行く事になりました。遅くなります~~。ひょっとしたら専務の家に泊めてもらうかも』
って送った。
すると即メールがきた。
『時間気にするな。たまの事だから泊まってこい。俺もゆっくり飲んで来るから。』
珍しく優しいメールだった。昔は遅くなると凄い文句言う上に門限10時とか決められて迎えに来てたくらいなのに・・・。
怪しいなぁぁ・・・。
ちょと凹むね。
「お待たせー」
社長がビールとコップを持ってきた。
「カンパーイ」
チーンwというグラスの触れる音で2人とも一気にビールを飲み干す。
「そう言えば、社長と2人で呑むなんて初めてですよねぇぇ。」
「あ、そう言えばそうだったな。みんなと飲んでてもお前すぐ帰ってたしな。」
「相方、過保護だったんで。」
「で、今日は大丈夫なのか?」
社長がチーズを口に入れた。
「遅くなるんだったら泊まらせてもらえって。こんな事初めてですよ~~。なんで遅くまでお付き合いします~~w」
「てか、旦那浮気してたりして。」
社長としては冗談だったのかもしれないけど・・・・・
笑えないわ・・それ。
そんな私に気がついたのか、社長は冷蔵庫からカクテルの缶をいくつか持ってきた。
「・・・・・飲め。」
「いただきます。」
プルトップを勢いよく開け、
缶から直接一気飲みした。
プハッ
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