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社長は約束通り仕事を定時に終わらせた。
他の社員も金曜日なのでさっさと帰って行く。
「奈々ちゃん帰らないの??」
後ろから専務に声かけられて一瞬ドキッとした。
結局社長と飲みに行くとは言わないままだったので、ええ、まあ、これから帰ります。って言葉を濁した。
「それより優子さん、早く帰らなくていいんですか??子供さん待ってますよ~~~」
さりげなく時計に目をやった。
「あら、本当。奈々ちゃんまた来週~~~」
優子さんはバックをつかんでバタバタと事務所を出て行った。
だれもいなくなった事務所で、ソワソワと社長を待つ
ここで待てって言ったのに・・・
遅い・・。
仕事が終わって既に20分ヶ過ぎてた。
ヴーヴーヴー
携帯のバイブがなった。
『車で待ってる。事務所鍵かけて来て。』
社長からだった。
私は慌てて事務所に鍵をかけると駐車場へ向かった。
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