14人が本棚に入れています
本棚に追加
「・・・ただの食中毒だな。」
食中毒・・・だと?
「そういえば、昨日、夜久さんの作ってくれたケーキ食べたんだった・・・」
誉も少し笑っていた。
俺、勘違いしていたのか。
「夜久のはいろんな意味で、アレだからな。」
「ふふっ・・・」
星月先生はそういうと、誉も続いて言った。
「彼女のは個性的、といったほうが・・・」
「それもそうだな。
俺はこのあと他の仕事があるから部屋を出るが・・・いいか?」
「あ、はい。」
星月先生は俺に顔向けるとウインクした。
まさか、バレてた・・・?
星月先生は部屋から出て行った。
「そういえば、なんで一樹はそんなに慌ててたの?」
「それは・・・っ」
言えるわけないだろ。
孕ませたかと思った、だなんて。
「もしかして、一樹の子供、とか?」
・・・・・・、バレた・・・
無言の俺を誉はクスクスと笑った。
「馬鹿、だね。」
そういったが、俺の髪を撫でた。
「けど、欲しいな。僕と一樹の子。」
にこっと笑った。
俺もつられて笑ってしまった。
いつかは、そんな幸せな家庭ができるといいな。
俺はそう思いながら抱きしめた。
end
次⇒オマケ
最初のコメントを投稿しよう!