校内抗争

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俺は柄にもなく考え込んだ。 和彦と三年が敵か… ちっ、めんどくせぇな… 二年をシメても三年が全部敵か… まぁいいか、そんトキはそんトキだ! 今考えてもしかたねぇ… まとめてツブしちまえばいいや… 俺は教室を出て裏庭のいつもの場所にタバコを吸いに行った。 タバコに火を着けて一服していると三年で鈴木と同じ番格の青木さんがやって来た。 俺は学校のワルの中ではこの人が一番好きだ。 いつも気合いが入っていてガッツがある。 よそとの喧嘩のトキはいつも青木さんが先頭で突っ込んで行く。 強いし格好よい。 青木さんに言われた。 貴、鈴木とモメたって? まだ和彦とケリがついてないんだろ? どうすんだ? 二年シメる前に三年にツブされるぞ! 俺は黙り込んでしまった。 青木さんの言う通りだからだ。 さすがに三年全部を敵にしてはいくらなんでもマズイ。 学校中敵だらけになっちまうからだ。 青木さんは笑いながら俺に言った。 貴、お前はいつもしょうがないヤツだな… 元気モンなのはいいけどよ、無茶すんじゃねぇよ! 三年は俺が押さえておくから和彦とケリつけてこい。 鈴木とはそれからだ。 青木さんはそう言うと俺の腹を軽く殴る真似をした。 青木さんすんません… ありがとうございます。 俺がそう言うと笑いながら戻って行った。 まずは和彦だ! 俺は負けねぇ! 二年は俺がシメる! 放課後、俺と和彦は屋上でケリをつける事になった。
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