夢の中で

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第1話現実逃避 第1章 夢 僕は夢を見た… そこは青く澄んだそらに広い草原があり、心地よい風が僕の肌を包む。 まるでそこには僕しかいなく、世界は僕中心で周っているとまで錯角した。夢が覚めるまでは。 第2章日常 僕はK大学に通う学生である。毎日代わり映えのない日常に、代わり映えのない人生。年を取ってもこの日常、人生は変らず。世界から逃げ出したくもなった。その頃からだ夢を見始めたのは。 第3章自由 夢の中の世界はとても自由だ。人から干渉される事も命令される事もない。何をするにも怒られる事はないんだ。僕はただ単純に草原を走り、風を感じているだけで幸せであり、他に何もいらなかった。「本当にそれでいいの」と声が聞く前までは 第4章声 真っ白な肌に白いワンピースを着た細身の女が僕を見て何度も問い掛ける。僕は「世界は僕で、僕が世界だ」と。 とても悲しいそうに女は一言「そう」とつぶやいた後、女はそこから消えた。 僕は女の言っていた事が頭から離れない。何を伝えたかったんのか理解出来ずにいた。第5章不安 女の言葉が聞こえてきた「本当にそれでいいの」と。 今度は声だけだった。 「イイんだ。これでこれが僕の世界なんだ」と僕は言った。「じゃあ、なんで君は泣いてるの?」と女は問い掛けた。 僕は何も言えずに夢から覚めた。 第6章夢から現実へ そこは薬の匂いが香り、白い天井が見え。窓からは暖かい太陽の光が入る。そこで、干したての布団に身を包む僕がいた。僕は体起こそうとしたが起き上がろれない。僕の胸に重みと温かさを感じた。彼女だった。彼女は目を覚まして、瞳に涙を溜めていた「おはよう」と満面の笑顔で…。
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