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片岡｢まあ、あの時の澤登もたいして考えてなかったけどの。
同じことでやられて｣
片岡は笑う。
みどり｢じゃあ、澤登先輩と上原先輩の差はなんですか？
センス？｣
みどりは寝技の強い理由が余計にわからなくなる。
片岡｢あの頃の澤登は今と違って真面目やったんや。
澤登は一人で山田道場へ行ったり、松本先生の所に行ったりした差。
その差、つまり努力やの｣
松本｢あとは今と違って素直やったわ。
どんなにキツイことも腐らず絶対にやりよったわ。
高瀬も平井もそうや｣
征吾｢みんな今と違って、ってなんか今はひねくれ者みたいっすね｣
松本｢何を言っとんや。
あんな柔道どう見てもひねくれとるやろ｣
征吾｢まあそうですね｣
真知子｢やっぱり、努力の差やんか。
誠も努力せんけん｣
真知子はため息をついている。
征吾｢まあそれがある程度強くなる原因だな｣
みどり｢でも澤登先輩の寝技は誰よりも凄かったですよ。
予想つかないし。
やっぱりセンスじゃ｣
征吾｢ははっ、寝技ってのはどれだけ知識と経験が広げるかなんだよ。
知らない技は効きやすい｣
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