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午前のダルい授業が終わり、昼休みになった。まあ今の時間はほとんど寝てたけどな。
食堂組である俺は、授業が終わるのと同時に席を立つ。早く行かないと、混雑に巻き込まれる。ただでさえ今の授業は、チャイムギリギリまでやってたんだ。出遅れに近い。約一名、授業が終わった瞬間飛び出したやつがいたが、まあそこまでする必要はないだろう。
教室を出ようとしたところで、
「神城(カミシロ)。俺も行くから、ちょっと待っててくれないかな?」
机に広がっていた教科書と筆記用具を片づけていた真崎栄太(マサキエイタ)に呼び止められた。
「あれ?今日はお前も食堂?」
真崎は普段弁当を持ってきている。というより持ってきてない日のほうがめずらしい。
「さっきあいつに誘われてね。たまにはいいかなと」
「・・・ああ、あいつね」
授業が終わった瞬間に教室から飛び出した、同じ食堂組である約一名に誘われたらしい。誘ったのに率先して破るのはいかなものだろうか。
「悪いね。行こうか」
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