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足元に転がる冷たくなった誰かの体。
本来赤で濡れているはずのその体は今日一日降っている強い雨のせいで赤は薄く、存在を小さくさせた。
その横たわる『誰か』には最早興味はない。
ただ、その少年は灰色の空を見上げていた。
「03」
灰色の空を見上げていた真っ黒な少年を、別の少年が呼んだ。
03、と呼ばれた少年は見上げていた空から自身を呼んだ声の方へと向いた。
上から下まで真っ黒な中、少年の左目だけが黒以外の色を持っていた。
少年の左目の紫色が黒の中で映える。
「……02」
ぽつり、と03は自身を呼んだ者をそう呼んだ。
02、と呼ばれた少年はニッと笑った。
殺戮兵器。
02も03もそう呼ばれるモノ。
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