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午後の日差しに戸棚の中のフラスコやビーカーがキラキラ輝く土曜日の理科室。
慎吉はその奥の小さなドアを開けると、茶色い薬瓶や人体模型が所狭しと並ぶ理科準備室に達彦は居た。
昨年出来たばかりの写真部。
まだ部室は無く、顧問の理科の先生の好意で理科準備室を部室変わりに使わせてもらい、一畳程のスペースをベニヤ板と暗幕で囲い即席の暗室もあった。
達彦は市の美術展に出展する事になり、半切の印画紙に焼き付け作業をするために後輩の慎吉を呼んだのであった。
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