6582人が本棚に入れています
本棚に追加
──街っぽい場所に着いた。
家がたくさんあって
人がいっぱいいて
それでいて何故か活気に満ちている場所に着いた。
自分としては嬉しい限りだ。
オレと同じくらいの少年が危ないところを助けられたし、さりげなくを装って案内を頼めたし、ついでに住居も用意してもらおうとも思っていた。
だが今は喜ぶ事が出来ない。
…何故かって?
簡単さ。
「…ここはどこだろうか」
道に迷ってしまったからさ!
いつの間にかオレの前を歩いていたはずのフェイとやらがいない。
そういえば彼は兵士のような格好をしていたし…適当に。
「お城でも目指すかな?」
歩きだしてみ…
「きゃっ」
「?」
…る前に何かがぶつかってきた
「うぅ、すみませ…あ!」
ぶつかってきたのは小さな男の子…オレを見るなり目を剥いて、
「新しいへいたいさんだ~」
「は?」
急な展開を告げてきた。
兵隊?
「早くおしろに行ってあげなよ!フェイが待ってたよ?」
それだけ言うと去っていった。
…言われた通り、とりあえずは城を目指そう。
オレは若干早歩きで遠くからでも見える城へ向かった。
最初のコメントを投稿しよう!