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涼子の命日から一週間。
俺は今日も仕事。
夜7時に仕事が一段落付き、休憩がてらに外へと出た。
ファーストフードで何か適当に買おうと決め、店に向かうと息子の姿が店内にある。
希望の隣には年上らしき女。
勇樹の言っていた女だと思い、顔を盗み見た。
そして驚愕した。
「みこと様、頼みすぎではありませんか?」
「天ちゃんは煩いよ~」
「みことさんってホント子供みたいですよね」
「希望君?それは誉めてるの?貶してるの?どっち?」
俺は店内に入る事もできず、外からガラス越しに息子達を見つめる事しかできなかった。
何かを楽しそうに話している3人。
息子と見知らぬ男と女。
なのに、女の顔を見て俺は心臓が早くなった。
涼子に似ている。
空港で会ったあいつらだ。
それは分かった。
他人の空似?
笑顔も拗ねた表情も似ているのに?
似ているなんてものじゃない
本人だと言える
何の確証も無い
だけど、俺の心は本人だと訴えている。
涼子が現れた?
頭の中は真っ白だった。
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