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え…
思わず手を離してしまった。
だけど、そう言った夢人の表情は暗く、見ていられなかった。
俺よりも大きな背中を後ろから抱き締めて、頭を押しつける。
「…今…は?…今もしてるん?」
「今は…仲間が死んで…」
「…そっか」
その答えを聞いて安心した。
俺は過去などは気にしない。
罪を償え、そう言う人はいると思うけど、
夢人は計画を立てただけだ。
屁理屈なのはわかっている。
でも俺はもう夢人を失いたくない。
例え、遺族が、警察が、来たとしても俺が絶対に夢人を守る。
そう決めた。
「…ありがとう」
俺の思いを伝えると夢人は俺の胸に顔をうずくめて泣きじゃくった。
生涯愛すると決めた。
苦労はあると思うが俺が命に変えても守る。もう愛しいあなたをかなしませない。
抱き締めながら俺はそう誓った。
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