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この星空学園高校には、王子様みたいな生徒会長が存在している。 花咲漣、生徒会長なので女子の人気度は高く女子で言う高嶺の花状態である。 約1年前の入学式の日ー。 島崎真琴は親友の桜木美和と一緒に掲示板にいた。 「美和、同じクラスみたいですよ?」 「あら、颯も同じみたいね?」 「ふふっ 美和、まだ付き合ってあげてないんでしょ? 両想いなのにどうして?」 「…ま、まあそうね? 返事しないとかなって思ってるけど中々素直になれないのが現実なのよ」 「ふぅん? 私には恋がよくわかりませんが…」 「真琴も出会いがあるわよ? 高校では恋してみたらいいんじゃない?」 「うん? 確かにそんな出会いがあるならね〜」 真琴はそんな風に思っていたが、運命の出会いはすぐそこまで近づいてきていた。 入学式から程なくして、真琴は花咲漣が沢山の女子の中心で笑顔を見せているのを見た。 「生徒会長さん…」 「どうしたの、真琴?」 「花咲漣先輩って人気者なんですね? けど、何か無理してる気がします」 「真琴?」 美和がそんな風に首を傾げていると、女子の群れがこちらに向かって避けようとすると真琴は軍団に巻き込まれていた。 「あ… み、美和?!」 「真琴!」 美和は何とか真琴を助けようとするが、軍団に押し潰されそうになるので回避する。 「大丈夫か、君?」 「…あ、はい? ありがとうございます、花咲先輩」 「…名前、何て言うの?」 「え? 島崎真琴ですけど?」 「ふぅん? まあ、気をつけてな? 危ねーから」 「あ、はい? ありがとうございました」 真琴はペコッと頭を下げると、軍団の中から無事に脱出する事ができた。 「真琴、大丈夫?」 「うん! 花咲先輩が助けてくれました」 「へぇ? アンタ、何かテンション高くない?」 「…そ、そうですか?」 「もしかして、惚れた?」 「…! ち、違いますよ」 真琴はそう誤魔化してはみていたが、花咲漣の方をもう一度見てみるとフッと微笑まれた。 「…!」 「ふふっ 真琴、一目惚れしたんじゃん」 「…そ、そうなんですか?!」 「真琴もやっと恋したのね〜 これから、楽しみね」 美和は楽しそうにそう告げるが、真琴も美和にこう告げた。
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