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「漣先輩?」
「マコ、好き」
「私も好きです」
「俺、幸せ過ぎるんだけど?
マコは幸せ?」
「当然ですよ?
好きな人と付き合っているのですし?」
「フッ
嬉しい事言ってくれるな、マコ」
「漣先輩、そろそろお昼終わりますね」
「離れるのやだな~」
「ふふっ
私も同じ気持ちです」
「じゃあ、サボる?」
「それはダメです!
漣先輩は生徒会長なんですから」
「うっ…
それを言われると弱いな」
「ふふっ
また放課後に会いましょう」
「うん、わかった」
漣は渋々頷くと、屋上から降りると教室付近まで真琴を送っていた。
「真琴~」
「美和、ただいま」
「また、漣先輩とお昼だったの?」
「美和は颯くんと食べたんでしょ?」
「みーちゃん!
何で先に行っちゃうかなぁー」
「颯、離れてよ?」
「やだよ?
美和が逃げたからお仕置きだもん」
神崎颯はフッと微笑んで美和にギューッと抱きついていたが、美和は真っ赤になっていた。
「フッ
満足したし、離れてあげるね~」
「ふふっ
颯くん、美和大好きだね」
「うん、美和大好き」
颯は照れもせずにそう告げると、美和は照れくさそうにムッとしていた。
「美和、次って確か調理実習でしたよね?」
「あ、そうだったわね!
移動しましょう」
「エプロン…
あっ…」
「え?!
何それ?」
「手作りエプロンが…」
「真琴、ほら…
予備あるから使って?」
「美和、ママみたい」
「ほら、颯も行くわよ?」
「ん、わかった」
3人はとりあえずは移動しなくてはならないので家庭科室へと向かうことにした。
「ケーキ作りか…
真琴、得意分野じゃない」
「う、うん?」
真琴はエプロンを切り刻まれた件をまだ少し気にしていたのか元気がなかった。
「真琴、大丈夫?」
「あ、うん?
私チョコレート切るね」
「うん、わかったわ」
真琴は板チョコを包丁で細かく刻んでいたが、1人の女子がぶつかってきた。
「ごめんなさいね、島崎さん?
怪我しちゃったかしら?」
「だ、大丈夫ですから」
真琴がそう告げると、また1人の女の子が出来たばかりの生クリームを真琴目掛けてぶちまけた。
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