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おばあさんは、話し終えると瞼を閉じ、一呼吸置く。
佑眞は今までの話しを聞き、混乱しているような表情だ。
無理もない。
こんな幼い少年に難しい話しがすべて理解できる訳がない。
それでも、おばあさんは続ける。
「佑眞、私たちはこのお話に出てくるシン・ミラン様の祖先なの。そして、このお話は我ら神御家へと代々、受け継がれてきたお話。佑眞もいつかは自分の子にこのお話をしておくれ。佑眞は神御家ただ一人の跡継ぎだから…。」
おばあさんは佑眞に優しく微笑みかける。
しかし、佑眞は理解できずに難しい顔をする。
すると、おばあさんは再び瞼を閉じ、独り言のように呟いた。
『もうすぐ、テラデウス様がお目覚めになる…』
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