痛み

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「ハンカチ落としたよ」 「……すみません。差し上げますよ」 「何故?」 「他人が触ったものなんかいりません」 とても綺麗で嫌な青年 水無月 花月の第一印象はそれだった。 パァン 拾ってあげた人物になん足る礼儀知らずだと思って ビンタをお見舞いした 「な、何を」 「礼儀を尽くさぬ相手に礼儀を尽くす義理はない」 「何も叩く事はないじゃないですか」 「はい」 花月が落としたハンカチを渡して 私はそのまま横を通り過ぎた
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