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「理由はないんですか?なら別れたくありません」
彼女のことは心から愛していた
だから別れたくない
「…出ていくから」
やっと口を開いた彼女はそういった
別れるから家を出ていく
思わずため息が漏れた
「…何があったんですか?僕では話す価値もありませんか?」
自傷気味に言えば彼女は泣きそうな顔をした
「花月は悪くないの」
僕の名前を呼んで俯く
「…楓…僕では力になれないんですか?」
近づいて下から楓の名前を呼んで語りかける
何時もの彼女ならこうすればゆっくりと話してくれた
「ごめんなさい…別れて…」
彼女に
僕の言葉は届かない
愛している
愛してるから
僕は
「そう…君を止められないなら…僕はずっと君を許さない」
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