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「両親は…その時――
悪魔がいた
そう言って…その後は2人共気が触れたかの様におかしくなってしまって…っ」
耐えきれなくなったのか良江も震える肩を抱くように泣き出してしまった。
その様子に遠夜は席をそっと立ち良江の側に寄り震える肩を抱き寄せ抱きしめた。
「つらい事をお話して頂いてすみません。
つらかったでしょう…今まで…」
「―――…… ……っ…!」
遠夜のその言葉に良江の張り詰めていた緊張の糸が切れ…声を上げて泣き出した。
ひとしきり泣いた後、良江もようやく落ち着きを取り戻した。
そして、遠夜は最後の確認の為に重要な質問をする。
「では…佐久間さん。
最後に確認の為にお聞きします。
依頼をされるにあたって依頼者にはそれ相応の代償を背負って頂く事になります。
それでも…依頼をされますか?」
「…代償…ですか?
それは一体どんな…」
いくら相手が犯罪者であっても今の自分がしようとしている事はその犯罪者と変わらない…。
代償を背負うのは当然と思いながらもやはり気にはなってしまう。
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