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この少女も復讐代行屋の人間で…異形の力を持っていた。
「真那、起きたばかりで悪いんだけれどお仕事、行ってくれる?」
「お仕事?
…誰を殺したらいいの?」
その顔はとても笑顔で満ちている。
愛らしい笑顔だが…紡がれる言葉は恐ろしいものだ。
「簡単に依頼内容を話すわね」
そして、良江から依頼された内容を告げた後…
「犯人の顔は、名前も含めてまだ分かっていないの。でも…」
遠夜は例の紙を真那に渡した。
「これは、犯人が依頼者の家に送った手紙よ。
ご丁寧に手書きで書かれているわ」
「…まずそうだね」
まずそうとは、どういう事だろうか?
これから彼女が行うとしている事…。
普通に状況から察すればサイコメトリ…いわゆる超能力を使って透視でもするのかと思ったが…
彼女が行った事はその想像を遥かに越えた驚くべきものだった。
真那が紙に手を翳し、すると―…
書かれた文字が浮き上がり宙を舞った。
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