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そして――…
浮き上がった文字を手ですくい飲み込んだ。
「……マズい」
そう呟いた後…幼い少女の姿はみるみる変化していき…
「……成功したみたいね」
「……なんか……おもったよりもわかい…」
「確かに…」
その姿は、20代後半位の男性の姿で見た目だけならば爽やかな風貌をしていた。
これが真那の能力の一部
紙に書かれた文字を浮かび上がらせ、文字を飲み込む事でその字を書いた人間に変化させる事が出来る。
文字だけしか手掛かりがない時は真那の能力は非常に重宝するだろう。
「…真那、ちょっと厄介な相手かもしれないわ…」
男の姿に嫌な気配を感じとったのか遠夜の表情が険しくなった。
「…大丈夫。真那は…強いよ…」
「それはわかっているわ。
けれど…相手も異能者よ。気をつけるに越した事はないわ」
いくら真那が強くてもやはり、まだ年端もいかない子供な事には変わらない。
少し考えた後、遠夜は自分も一緒に標的を狙う事にした。
今回の依頼に関しては遠夜なりに思うところもあるようだ。
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