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「それに…貴女一人だとどんな殺し方するかわからないしね」
少し不満そうな顔をしているが反論する気はないようでただ黙って話を聞いていた。
「あ…あの紙は…?」
「…あぁ。………」
良江が書いた紙を見つめた後、嘆息しながら真那に渡した。
遠夜にしてみれば、あまり惨い死に方はさせたくないのだろう。
渡された紙を見ながら真那はとても楽しそうに笑っている。
「どんな殺し方にしようかなぁ…。まずは…皮を剥ぎ取ってから…手足を切り取っていって…」
「…真那。そろそろ貴女も依頼人とちゃんと話をするべきだわ。でないと…」
言い終わらぬ内に真那のただならぬ殺気を感じ思わず口を閉ざしてしまった。
「…必要ないもん。そんなの…。
真那はただ…殺せたらそれでいいの」
そう言って部屋から出て行ってしまった。
部屋に残された遠夜はただ俯き頭を抱えるしかなかった。
すると、急に部屋から今までの空気を払拭する様に明るい声が響く。
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