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「うちのお姫様、ご機嫌ナナメ?」
「…藍璃。いつ戻って来たの?」
「ん?ついさっきよ。
遠夜が真那のプリンを食べちゃう、って言ったあたりから」
心底楽しそうに藍璃は笑っている。
逆に遠夜は少し疲れた感じだ。
「貴女がいるなら仕事は貴女に任せたんだけどね」
「え~?せっかくさっき戻って来たところなのにまたアタシを働かせるつもり~?」
「うちの中では貴女が一番酷くないからね」
殺し方が、と小さく呟く。
今、ここにいる藍璃。
髪は金髪でウェーブのかかった癖のある長い髪に派手な衣装…
いわゆるゴスロリ系の格好をしている。
復讐代行屋の中では一番明るく良識があり遠夜とも古い付き合いのようだ。
「そもそもさぁ~、遠夜は真那に甘すぎ!
もっとキツく言った方が良いって。このままじゃさ、直につぶれるよ。
真那」
「…分かってるわ。
真那も…普段は大人しくて良い子なんだけど…」
仕事になると誰よりも残忍になる。
真那の過去にそうさせるだけの事があったのは事実だが幼さ故にただ殺す事だけが快楽となり自我が壊れてしまう事もあるのだ。
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