標的・篠宮 祐一

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双葉大付属高等学校、遠夜は1人でこの学校に来ていた。 ここは良江の妹が通っていた学校で遠夜はあの教師の事を調べる為、単身赴いて来た。 本来なら真那も一緒の筈なのだが今は事務所に待機中の身である。 しかし、遠夜はどうやってあの男の事を調べるつもりだろうか? 顔は分かっているが名前は分からない。 下手に生徒や他の教師に聞いて廻れば自分が不審者扱いをされるだろう。 そこで遠夜が考えた事… 「では、しばらくの間臨時の養護教諭としてよろしくお願いしますよ?」 「はい。 樋渡さんが不在の間だけですがよろしくお願いします」 そう…遠夜の策とは自分が教師として学校に潜入する事だった。 何故、遠夜が教員免許を持っていて都合良く潜り込めたのか気になる所だが…。 東京でも一等地の場所に事務所を構え、調査員でありながらオーナーでもある遠夜。 能力以上にその身分が気になる所だ。
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