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朝食はホテル内のレストランでバイキングだ。
「海の好きなベーコンあったよ♪一緒に取りに行こ☆」
ママは三人の子供が一緒の時、必ず僕の事を最初に考えてくれる。
と言っても甘いばっかりじゃなくて、いわゆる躾っていうのも僕には一番厳しかった。
でも、それが僕の事を大切にしてくれているからだとちゃんと感じていられた。
僕は黙ってママの好きなコーンスープをテーブルに運んだ。
ママは嬉しそうに笑って
「ありがとう。海が持ってきてくれるとよけいに美味しい💓」
と言ってホント美味しそうに口にした。
「海はまだ子供なんだから、もっと我が儘でいいのよ♪ママには、ね!」
とウインクした。
もしかしたら僕がママに気遣うことは、彼女の哀しみを深くするのかもしれない。
なんとなく…そうかんじたが
思わず えへへっと笑った。
僕に微笑み返した母の顔が急に固まった。
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