STORY:1.ようこそ!!

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「ねぇ、どれにするか決めた?」 「う~ん、どれも美味しそうなのよねぇ」 「姐御、よだれ、よだれ!!」 「あら、失礼」 デザートコーナーが賑やかだ。 姐御と呼ばれているのは、ノーザ。 今、ヴァナで流行りのちょいエロブームの仕掛け人だ。 本業は イラストレーターらしいのだが、いまいち謎な部分も多い。 面倒見の良い、まさに姐御肌なミスラである。 そして、もう1人、ワイルドな容姿のミスラはヒナコ。 ノーザのよき相棒といった感じである。 大抵二人揃って店に訪れては、ケーキバイキングを嬉しそうに食べていく。 「お、 今日は賑やかだねぇ」 店に入ってきたのは、エルヴァーンのバスだ。 「おや、今日はこんな時間に来たのかい、珍しいね」 店長のマリモが声をかける。 「今日は休みだから。久々にゆっくりしようと思ってね」 そう言うとカウンターの一席に座り、コーヒーを注文する。 バスは冒険者だが、活動する時間が他人とは違い夜更けから明け方なのだ。 その為、休みの時はここに来て、皆との会話を楽しんでいる。 「最近 景気はどうだい?」 「うちは常連さん相手の御気楽商売だから、周りとは違うさ」 マリモは、そう言うと、オリジナルブレンドのコーヒーを差し出す。 「今日は、アルザビ産の豆を多くしてみた」 バスは、香りを確かめるとおもむろに一口含んだ。 「うん、香りもいいし、苦味も程よくていいんじゃないかな」 そう言われて、マリモの大きな顔が笑顔になる。
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