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「……何だったんだ?あの子は……」
「元気の良い子だったねぇ~…」
恋人同士に見られて嬉しいらしい矢川が晴れ晴れとした顔で、男の子が走り去った方を見ながら呟いた。
「ああ……まあ、な♪」
俺としても元気な子供を見るのは嫌いではない。
(……良いんですか?あの子って……)
「……?ファーラ……あの子がどうかしたのか?」
意味もなく話しかけて来る事は少ない(時々妙にお喋りだけど(笑))彼女が、今の男の子に何かあるような口振りで話しかけて来た事が気になって俺は問い掛けてみる。
(あの子……貴女の懐からあの写真を盗んで行きましたけど……)
ああ、なんだそんな事か……………………………………って、なにぃ――――――――――っ!?
慌てて俺は自分の懐を確認した。
……な、無い………(大汗)
ざざーんっと、一気に血の気が引いて頭の中が引き潮になる。
「ちゃっべえっ!!(←超やべえの略語)写真スられたあっ!!」
あんな写真があちこちにばらまかれたら……ダーク・アイの勇者伝説が………ピンク色に染まっちまうっ!!
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