1‐1:始まりはいつも突然に

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「トーマスさんが、僕から買った写真の代金を入れてくれる事になってるだけだから♪」 ああ☆なるほどな。それな…………………………………………なに?! ものすんごく不吉な台詞を聞いた気がした俺は、矢川に対してわざとらしい笑顔を作って聞いてみる事にした。 「……写真って、どんなものなの?☆」 「この間から瞳ちゃんが色々サービスしてくれたから、出来の良いショットがたっくさん撮れてるんだよ♪」 ……さあびす、して、くれてた、だと?! 俺は更に女の子らしい笑顔を貼り付けて、後ろで両手を組んだりしながら矢川に首を傾げてみせる。 「……ほら。こういうのだよ」 懐から沢山の写真を取り出した矢川は、得意そうにびらりと広げて見せた。
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