1‐1:始まりはいつも突然に

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「……こ、こんなにたくさん……………」 広げられた写真は、俺が戦っていた時の写真が多いが……どうやって撮ったのか分からないような、そんなものまである。 「瞳ちゃんが鎖に繋がれてた時の写真は一枚1G。セーラー服装着の瞬間のは2G。苦痛で悶えてるアップのは……これが一番良い出来なんだけど、3Gも払ってくれるって言ってたよ♪」 ………俺って、こ……こんな顔した瞬間があったのか……(汗) 「……さらに、パンチラは一枚4G!そして……」 矢川は大切そうに懐から紙に包まれた別の写真を取り出した。 「魔力を奪う装置内での色っぽい瞳ちゃんは一枚10たわばっ!!!」 自信満々でびしっ!と俺の恥ずかしい写真を差し出した矢川の頭に、俺は手加減無しの踵落としを喰らわせた。 めこっ!!と街の石畳に頭から突っ込んだ矢川から、ぷしゅ~…っと白い煙が立ち上る。 「……ったく……前者のならともかく、コレは売るなよ(怒っ!)立派な軽犯罪だぜ?!」 俺は特に恥ずかしい写真をもう一度紙に包むと、自分の懐の中に納めた。 「……売る方もだが、コレを買う方もイカれてるぜ……」
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